コラム第841号:「「親分でまとまる集団とルールでまとまる集団」とIDFに対するちょっとした提案」
第841号コラム:丸山 満彦 監事(情報セキュリティ大学院大学 客員教授 PwCコンサルティグ合同会社 パートナー)
題:「「親分でまとまる集団とルールでまとまる集団」とIDFに対するちょっとした提案」
デジタルフォレンジック研究会が設立したのが、平成16年(2004年)8月23日です。設立から20年が経ちました。このニッチな業態の中、よくぞ20年継続したものだというのが、私の素直な感想であるとともに、この領域の重要性に20年以上前に気づき、関係者を巻き込み団体として活動を開始した設立時の皆様、そしてその活動を継続して、ここまで発展させてきた皆様の熱意と活動及びその成果に対して頭が下がります。
さて、そんなこの団体について、私の一つの考えを紹介したいと思います。
コラム第840号:「手術支援ロボット」
第840号コラム:和田 則仁 理事(神戸大学大学院 医学研究科医療創成工学専攻 特命准教授)
題:「手術支援ロボット」
多くの方は手術支援ロボットのda Vinciをご存知でしょう。初期のモデルは2000年に日本に入りましたが、新しいモデルは2008年に輸入され、2012年から前立腺全摘で保険適用となりました。ロボットといっても工場の産業用ロボットのように、ロボットが自動的に動いて手術をするわけではなく、術者がロボットアームを直接操作して手術が行われます。ロボット支援手術は、牛丼とは異なり「遅い」、「高い」ことが特徴です。腹腔鏡手術とロボット支援手術を比べたランダム化比較試験はいくつか報告されていますが、すべての試験でロボット支援手術はコストが高く、手術時間もロボット支援手術で延長することが示されています。もちろん牛丼の「美味い」に相当する「上手い」が証明されれば、コスト高で手術時間が長くても許されるといえますが、手術の成績(アウトカム)は両者で同等となることがほとんどです。なぜなら、腹腔鏡手術とロボット支援手術は、道具の違いだけで、体内でやっていることはほぼ同じだからです。