第443号コラム「サイバーの要素を取り込みグローバル化する犯罪」
松本 隆 理事(SCSK株式会社 セキュリティサービス部 エバンジェリスト)
一部の読者からは異論が出るかもしれないが、一般論としてサイバー空間に国境はないというのは正しい。世界中の誰もが動画サイトやSNSなどを通じて、サイバー空間でコンテンツを発表することが可能だし、そのコンテンツの需要が高ければ、国や大陸、文化や宗教という枠を軽く超えて、世界中のありとあらゆる購読者に届けることができる。この到達力こそがサイバーの大きな要素であると思う。それではサイバーの要素を、ローカルな犯罪者が取り込むとどうなるのか。このところ世間をにぎわせているコンビニATM不正引き出し事件を例に考えると分かりやすい。