コラム第832号:「昨今の組織内の不祥事と”Broken Windows”」
第832号コラム:舟橋 信 理事(株式会社FRONTEO 取締役)
題:「昨今の組織内の不祥事と”Broken Windows”」
”Broken Windows”と言う言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。警察関係者には、ご存じの方も多いのではないかと思います。
”Broken Windows”は、ハーバード大学教授のジェームズ・ウィルソンとジョン・F・ケネディ行政大学院リサーチフェローのジョージ・ケリングが、月刊誌「アトランティック・マンスリー」の1982年3月号に発表した論文のタイトルで、サブタイトルは”The police and neighborhood safety”です。国内では「割れ窓理論」などとして知られております。
同理論は、建物の割れた窓を放置しておくと、通行人が誰も気にしないと考え、さらに壊され、その周りの環境が急速に悪化し、さらなる犯罪や無秩序が広がるというものです。つまり、小さな違反行為や無秩序を放置すると、それが社会全体の治安や秩序の悪化につながるとされています。