コラム第784号:「民のかまど」
第784号コラム:舟橋 信 理事(株式会社FRONTEO 取締役)
題:「民のかまど」
小学生の頃に習った大阪市歌(大正10年制定)は、重厚な曲で
印象が強かったのか、今でも鮮明に覚えている。
歌詞の1番に「高津の宮の昔より、よよの栄を重ねきて、民のかまどに
立つ煙・・・」とある。「高津の宮」は、仁徳天皇が皇居とした難波高津宮であり、「民のかまどに立つ煙」は、仁徳天皇が高殿から国を見渡すと、民の家々の竈から煙が立っていないのを見て民の窮乏を知り、3年間課役を止めた事績に由来する。
「民のかまどから立つ煙」が国民の経済状況の指標(エビデンス)であり、「3年間課役を止める」ことがエビデンスに基づく政策であろう。