第662号コラム:「東京2020セキュリティ懸念」
第662号コラム:伊藤 一泰 理事(一般社団法人日本野菜協会 アドバイザー)
昭和39年の秋、私は秋田県北部の小さな町に住んでいました。小学校5年生でした。アジアで初のオリンピック開催に日本中が沸き立っていました。私は、学校から友達と連れ立って、聖火リレーを見に行きました。まだ砂利道だった国道7号には、聖火を一目見ようと、多くの見物人が集まっていました。しばらくすると、青森県側からトーチを掲げた中年のランナーが走ってきました。少々くたびれた男性ランナーでした。最終ランナーの坂井義則さんのように若々しく格好良いランナーではありませんでしたが、「勇気と感動」「夢と希望」という言葉がぴったりのシーンでした。