第476号コラム「三止揚・MELT-UPの視座からデジタル・フォレンジックを考えよう」
辻井 重男 理事・顧問(中央大学研究開発機構 機構フェロー・機構教授)
以前、本コラムに「暗号学者の戦争体験」を書いた際、ある関係者から「デジタル・フォレンジック(ス)とどういう関係があるのだ?」と言われたことは気になってはいる。デジタル・フォレンジックスの定義は広がってきているようで、(ⅰ)守本 正宏 理事(コラム第461号)は、「デジタル・フォレンジックスの範囲は、これまでの訴訟や犯罪捜査からFINTECHなどへ拡大されつつあります」、(ⅱ)丸山 満彦 監事(コラム第474号)は、「電磁的記録についての調査方法や調査技術に関することであればデジタル・フォレンジックスという範疇に含まれるということです」と述べている。