第455号コラム「医療分野におけるポジティブな監査技術としてのデジタル・フォレンジック」

「医療」分科会WG1 江原 悠介 座長

(PwCあらた有限責任監査法人 システム プロセス アシュアランス部 マネージャー)

第13期の「医療」分科会では、医療に関連する異なるテーマを検討する二つのワーキンググループ(以下、WG)を通して、デジタル・フォレンジックの推進活動が行われてきた。

具体的には、複数の医療機関等が加入する地域医療連携システムを統括する組織体の運営に際したデジタル・フォレンジックの有意義性を実務的に啓発する取組を進めるWG1、及び医療情報管理に求められる法的証拠性の要求水準を理論的に検証することを通して臨床・研究等の現場に求められるデジタル・フォレンジック技術の活用可能性を探求するWG2が同時並行的な活動を行ってきた。

本コラムでは第436号で紹介したWG1の活動報告(第436号コラム「地域医療連携におけるデジタル・フォレンジックの可能性の中心」参照)を踏まえ、今年1年にわたるWG1の活動概況とともに、今後、公開を控える成果物の概説を行いたいと思う。