第441号コラム「今度こそセキュリティのパラダイムシフトが必要では?~仕事の見直しから考える~」
上原 哲太郎 理事(立命館大学 情報理工学部 情報システム学科 教授)
マイナンバー制度がいよいよ動き始め、今年はいよいよ各事業者が法定調書をマイナンバー入りで提出することになっています。そのため、年末が迫るに従って個人的にもあちこちにマイナンバーの提出を求められる機会が増えました。もう15個所くらいには提出したでしょうか…なかなかに面倒なことです。その過程で大変気になったのは、マイナンバーの収集事務手順にあまりにもバリエーションがあることでした。最も簡単なのは、対面でマイナンバーを記入した登録用紙を担当者に直接手渡しするとともに、通知カードなどを担当者に示してマイナンバーに誤りがないことを確認して貰うだけというもの。この手法は、確かに担当者が個人番号関係事務実施者に該当するため義務が増えますが、事務手順としては必要十分であって、双方の負担が最小限になっているように思います。