第444号コラム「2016年デジタル・フォレンジック研究会の活動を振り返って」
安冨 潔 副会長(慶應義塾大学 名誉教授、弁護士)
情報システム及び情報ネットワークが進展し、さまざまなモノがネットワークでつながり、大量の情報が収集・蓄積・利用され、人工知能による情報処理が普及していくことが今後の社会に想定されます。情報システム及び情報ネットワークに無謬はありません。可能な限りの安全対策を施した情報システム及び情報ネットワークが実装されなければならないでしょう。しかし、技術的な安全対策だけでは、サイバー社会の安全・安心を実現することはできません。そのためにデジタル・フォレンジックがどのような役割を果たすべきなのか、これは重要な課題のひとつといえるでしょう。