第403号コラム「e-Discoveryと医療-訴訟や規制対応を越えて」
「医療」分科会 WG2 佐藤 智晶 主査
(青山学院大学 法学部 准教授/東京大学 公共政策大学院 特任准教授)
電子情報開示(Electronic Discovery、以下、“E-Discovery”と記載する)については、すでにたくさんの先行研究があるが、本稿では電子情報開示の展開から医療について考えてみたい。なお、本稿は、医療における紛争解決のために訴訟を当然の前提とするものでは決してないので、そのことを予めご了承いただきたい。また、本稿は、IDF研究会「医療」分科会WG2における議論を参考にしているものの、文責はすべてわたしにある。E-Discoveryは、民事訴訟における開示手続き(Discovery)であって、電子的に保存されている情報に関するものをいう。