第383号コラム「名ばかりCSIRTで良いのか?」
丸山 満彦 監事
(デロイト トーマツ リスクサービス株式会社 代表取締役社長、公認会計士、公認情報システム監査人)
コンピュータ・セキュリティ・インシデント・レスポンス・チーム(CSIRT)を作ろうという話を良く聞くようになりました。この言葉自体は、それほど新しい言葉ではありません。日本シーサート(CSIRT)協議会というCSIRTが実務レベルであつまって情報交換等をするような団体は2007年に設立されていますね。JPCERTコーディネーションセンターというコンピュータ・インシデントに係わる情報共有等をする団体は、1996年に「コンピュータ緊急対応センター」として業務を始めています。約20年前ですね。昔からセキュリティをしている人であれば、Code RedやNimdaというウイルスを覚えている方もいると思います。これらのウイルスがはやったのが2001年ですから、それよりも更に5年前の話です。